
船釣りにはどんなライフジャケットを選べば良いの?
普段オカッパリで使ってるライフジャケットではダメなの?
結論から言うと、オカッパリで使っているフローティングベストで遊漁船に乗ることはできません。なぜならば、船釣り用のライフジャケットは国土交通省が認定した証である「桜マーク」が付いたものを着用する必要があるからです。
この記事では、船釣りで使用するライフジャケットについて、選び方やおすすめの商品、保管方法について詳しく解説しています。船釣りをする際は、ぜひこの記事を参考にして安全に楽しい釣りをしてください。



イチオシを先に言うと、ブルーストームのモーゲットウエストがダントツおすすめです!安くて桜マーク(タイプA)対応の中で最もコンパクトでストレスなく釣りができます。
- 船釣り用ライフジャケットの選び方
- 船釣りにおすすめのライフジャケット10選
- ライフジャケットを長く使うための保管方法


<プロフィール>
✔釣り歴15年
✔小型船舶免許持ち
✔週末は天候が合えば出船してタイラバ
船釣り用のライフジャケットの選び方


(出典:一般社団法人日本釣用品工業会)
冒頭でも述べた通り、船釣り用のライフジャケットには国土交通省が認定した「桜マーク」が必須です。桜マークには4つのタイプがあり、遊漁船で使えるライフジャケットを買う場合はタイプAの中から選ぶこととなります。



ちなみにAmazonの数千円のライフジャケットは、ほぼ桜マークに対応していません。CE認証と書かれてるものが多くみられますが桜マークではないので違反となります。
膨張方式による違い
ライフジャケットは固定式と膨張式がありますが、タイプAで使えるのはほぼ膨張式です。この膨張式は手動膨張式と自動膨張式があり、それぞれ以下のような特徴があります。
手動膨張式
膨らませるには手で紐を引っ張る必要があります。雨や波しぶきによる誤動作はないものの、落水した時には紐を引っ張らなければならないというデメリットがあります。
自動膨張式
水を感知し自動膨張する補助機能がついています。雨等による誤動作の可能性があるものの、落水時には自動的に膨らんでくれるメリットは大きいです。なお自動で膨らまなかった時のために手動でも膨らませられるよう紐がついています。



落水時にパニックになっているとか、病気などの発作で落水してしまい気を失っているとかの可能性もあるので、筆者は自動膨張式を強くおすすめします!
腰巻タイプ・肩掛けタイプの違い
腰巻と肩掛けタイプの特徴
腰巻タイプはウエストポーチを腰の後ろに装着するイメージで、肩掛けタイプは首の後ろに乗っけるイメージです。
どっちがいいの?とよく聞かれるのですが、快適に釣りをしたいの人には迷わず腰巻タイプをおすすめします!
腰巻タイプがおすすめな理由
実は腰巻タイプも肩掛けタイプも重さはほぼ一緒です。
構造的な特徴により以下ようなメリットがあります。
- 重心が低いので首肩への負担が少ない
- 体の後ろ側にあるので釣りの邪魔になりにくい
- 空調服と干渉しにくい
重心が低くなることで船上での姿勢が安定し疲れにくくなるし、少し仕掛けを結び直すときにも体の前側に何も無いのでストレスありません。
個人的に最も大きなポイントは空調服と干渉しにくいことで、これが肩掛けタイプだと話になりません。
また、体の後ろ側にあるので汚れにくいと言うのもポイントで、ティップランやイカメタルに行った時に、うっかり墨が飛んできてもライフジャケットは殆ど汚れません。
肩掛けタイプのメリット
ここまで腰巻タイプを激押ししておりますが、肩掛けタイプのメリットもあります。
それは安心感です。
腰巻タイプは落水後に膨張した浮力体がわきの下まで上がってきて浮き輪として使うのですが、落水したときの姿勢が悪いとスムーズにわきの下に上がってこない可能性があります。
一方で肩掛けタイプは最初から首周りで膨張するので、途中で引っかかるなどの心配もなく即座に呼吸を確保できます。
このように、腰巻タイプと肩掛けタイプのそれぞれにメリットがあるのですが、トータルで考えると腰巻タイプの方が圧倒的にメリットが多いので、どちらか悩んでいる方には腰巻タイプの方をおすすめします!
筆者激押しメーカーはBluestorm


皆さんブルーストーム(高階救命器具)ってご存じでしょうか?結構知らない人が多いんですが、実は国産の色んなメーカーのライフジャケットは殆ど高階救命器具が製造しています。
色んな有名メーカーのライフジャケットをよくよく見てみると、カバーの色やロゴが違うだけで、ほぼほぼブルーストームと同じ形状をしています。
で、何を言いたいかと言うと、ブルーストームは他の有名メーカーと比べて同等のスペックなのに圧倒的に安いんです。そりゃ他メーカーはブランドの利益ぶん乗っかてるので当然と言えば当然でしょう。



何せ、定価ベースで見たらそんなに変わらないものの、Amazonや楽天で見た時の値引き率が全く違います。
そういった訳で、ブランドに拘りがなくとにかくコスパと安心感が欲しい!と言う人はブルーストーム一択です!
筆者のイチオシはモーゲットウエストで、とにかく軽くてコンパクトなので腰の横や前面に邪魔となる物体がほぼ無いのでオススメです。
予算に限りがあると言うのであれば、その一つ下のソバーウエストも非常にオススメ!
軽くてコスパも良くいのですが、こちらは体のモーゲットウエストほどコンパクトではないので、個人的には数千円の違いであればモーゲットウエストを買った方が快適に釣りができると思います。
船釣り用ライフジャケットおすすめ5選【腰巻タイプ】
さて、ここからはおすすめの腰巻タイプのライフジャケットを5つ紹介します。
全て桜マーク(タイプA)で自動膨張式のものの中から、コスパ重視のライフジャケットを厳選しています。
【ブルーストーム】モーゲットウエスト そこそこ安くて超コンパクト!


(出典:高階救命器具株式会社)
モーゲットウエストの特徴を一言で言うと超コンパクトです。
一般的に腰巻タイプのライフジャケットは腰の横までライフジャケットのカバーが周り込んで来るので、釣行中に邪魔に感じがちですが、モーゲットウエストについては、ほぼほぼ邪魔になりません。
また、側面にカバーが回り込まないことから、さまざまな体系の人にフィットしやすくなっています。
もちろんコンパクトと言っても、浮力、浮遊性能、落水後の膨脹などはベーシックタイプに引けを取らない性能。しかも国産と言う安心感もあり問題は全くありません。
ここまででも、既に良いこと尽くしですが、更に耐摩耗性に優れたCORDURA®の生地と防水性の高いターポリン生地が採用されており耐久性が高い点も特徴的です。
価格については定価ベースだと約2.6万円と結構しますが、実売は約1.7万円なので長く使う道具として見ればコスパはメチャクチャ良いと思います。


【ブルーストーム】ソバーウエスト 安い!細い!軽い!


(出典:高階救命器具株式会社)
ソバーウエストはブルーストームのエントリーモデルです。
エントリーモデルと言っても、ベーシックモデルにも使われている3点ベルトにより、浮遊姿勢の安定感の高さや、反転能力、口元の高さなどは引けを取りません。
最大の特徴は、あらゆる腰巻タイプのライフジャケットの中で最も細い形状であり、体に触れる面積が少ないので夏は涼しく長時間の着用も苦になりません。空調服を一緒に着る人にも人気で、筆者も夏の昼間はソバーウエストと空調服のコンボで快適に釣りをしています。
価格は定価ベースで2万円弱するものの、実売価格は1.2万円前後と国産にしては最安クラスの価格設定となっています。
少し残念な点は滑り止め加工されていないことです。ベルト調整せずユルユルで使うとお腹側に回り込んできて邪魔になるので、しっかりとベルト調整してやる必要があります。


【シーウルフ】SW-J-F06 無名最安でも桜マーク対応!


SW-J-F06はマイナーメーカーながら、桜マーク(タイプA)付で激安価格で購入できます!
ブランドや見た目に全く拘りがなく、とにかく桜マーク対応で一番安いライフジャケットが欲しいのであれば、迷わずにシーウルフのライフジャケットを購入してください!(これより安い桜マーク対応のライフジャケットはないので)
シーウルフのSW-J-F06については、友人が愛用しているので、時間のある時に別記事でインプレしたいと思います。


【シマノ】VF-053U 軽くてコンパクト!


(出典:シマノ)
シマノファンでコンパクトなライフジャケットが欲しい人は、VF-053U一択です。
ロッドワークの邪魔にならず快適な釣りが実現できるので、ティップランやジギングにはもってこいの一品です。
カラバリも豊富で、特にブラックはSHIMANOのブルーのロゴが映えててめちゃくちゃカッコいい感じるのは筆者だけではないはず。
ちなみに中身はブルーストームのモーゲットウエストだと思われますが、それほど販売価格に差が無いので、シマノファンの人はこっちの方がおすすめです!


【ダイワ】DF-2709 安くてカラバリも豊富!


(出典:グローブライド株式会社)
DF-2709は立体裁断設計されており腰周りにしっかりフィットする構造になっています。
カラーバリエーションがとても豊富なので「他者とは被りたくない!」「目立ちたい!」と言う人だけではなく、女性アングラーにとっても選択肢が増えて嬉しいと思います。
また、有名ブランドにしては実売価格が1.6万円前後と安く購入できるの大きなポイントです。


船釣り用ライフジャケットおすすめ5選【肩掛けタイプ】
さて、ここからはおすすめの肩掛けタイプのライフジャケットを5つ紹介します。
全て桜マーク(タイプA)で自動膨張式のものの中から、コスパ重視のライフジャケットを厳選しています。
【ブルーストーム】モーゲット 安くて軽くてコンパクト!


(出典:高階救命器具株式会社)
モーゲットはコンパクトなので、さまざまな体系の人にフィットします。もちろん浮力、浮遊性能、落水後の膨脹などはベーシックタイプに引けを取らない性能です。
耐摩耗性に優れたCORDURA®の生地と防水性の高いターポリン生地が採用されており耐久性が高いのも特徴的です。
レールシステムのおかげで、脇腹や腰の周辺でロッドが干渉しにくいので、細かなロッドワークが必要な釣りでおすすめです!


【ブルーストーム】ソバー 安い!細い!軽い!


(出典:高階救命器具株式会社)
ソバーはブルーストームの中ではエントリーモデルに位置付けされていますが、その他の膨張式救命胴衣と比べても、浮遊姿勢の安定感の高さや、反転能力、口元の高さなどは引けを取りません。
また、ブルーストームの肩掛けタイプの中では最も細い形状で、体に触れる面積が少ないので夏は涼しく長時間の着用を容易にしつつ、ロッドワークの邪魔にもなりにくくなっています。
ソバーの肩掛け版です。空調服と合わせる必要がないのであれば、こちらも非常にコスパのよいライフジャケットです。
【シーウルフ】SW-J-F03 無名最安でも桜マーク対応!


(出典:Amazon)
SW-J-F03はマイナーメーカーながら、桜マーク(タイプA)付で激安な価格で購入が可能なだけでなく、ちゃんと交換用のガスボンベも販売されています。


【シマノ】VF-051K ポケ付き&点検窓でインジケーター確認も簡単!


(出典:シマノ)
VF-051Kは気室が取り外し可能なので外カバーを洗濯することができる他、充気装置のインジケーターを確認できる窓が使用前の簡易的な点検に役立ちます。
また、肩掛けタイプには珍しく、左胸部分にファスナーポケットがあるので、予備の酔い止め等ちょっとした小物を入れることができます。


【ダイワ】DF-2608 ダイワの肩掛けタイプでは最安!


(出典:グローブライド株式会社)
DF-2608は、ベーシックタイプな肩掛け型の膨脹式ライフジャケットです。立体裁断設計されており首や肩に自然に沿ってくれるので、一日を通しての疲れ軽減に貢献します。


ライフジャケットの使用に関する注意点や保管方法など


ライフジャケット使用に関する注意点
- 着用前には最低でもインジケーターの点検をする
- 腰巻きモデルは上下間違えて装着しない
- 自動膨張式であっても100%自動で開くと過信しない
この中でも特に着用前のインジケーター確認は行ってください。確認方法は簡単で外カバーを少しめくればインジケーターが見えるので、緑はOK、赤はNGと覚えておいてください。
次に腰巻きモデルは上下を間違って装着すると、雨や波しぶきで浸水して膨張してしまうことがあるので注意が必要です。また自動膨張式であっても100%自動で膨らんでくれるとは限らないので手動で引っ張る紐の位置も覚えておくとよいでしょう。
ライフジャケットの保管方法
ライフジャケットを使った後は適切に保管する必要があります。
- 水気をよく拭き取り、日陰で風通しが良い場所に保管する
- 高温多湿や直射日光のあたる場所におかない
- 汚れがついた場合は、その日のうちに濡れた布等で拭き取る



特に夏場の車内放置はNG!勝手に膨らんでしまう例が後をたちません。
まとめ|船釣りのライフジャケットは桜マークのタイプAが必須
この記事では、以下の内容について解説しました。
本記事の内容
- 船釣り用のライフジャケットの選び方
- 船釣りにおすすめのライフジャケット
- ライフジャケットの保管方法
- ライフジャケット使用に関する注意
近年は釣りブームで、オカッパリの釣りだけではなく船釣りをする人も増えました。何も知らないままオカッパリにしか対応していないライフジャケットで船に乗ろうする人をしばしば見かけますが、必ず国土交通省が認定した桜マークのついた製品を使用してください。
また、桜マークの付いたライフジャケットだからと言って安心しきるのではなく、使用前には必ずライフジャケットの状態を確認し、使用後も適切な方法で保管し、安全に釣りを楽しんでください。